Pocket

NewImage

史上初の直木賞と本屋大賞の2冠を達成した「蜜蜂と遠雷」正直に感想を書きましょう。

本作はピアノコンクールを題材にした小説です。まるでピアノの音が脳裏に響くような圧倒的な文章表現が楽しめます。

登場するキャラクターのピアノや音楽に対する熱い思いが交差して白熱したドラマが繰り広げられます。

一言で言うと凄い小説でした。

この小説のあらすじ

ざっくり書くと、

  • 風間塵   彗星の如く現れた天才
  • 栄伝亜夜  元天才少女
  • 高島明石  夢を諦めきれない大人
  • マサル・C・レヴィ=アナトール 名門音大生

この四人が「芳ヶ江国際ピアノコンクール」という世界最大級のピアノコンクールの優勝を目指してしのぎを削るという話です。もちろん彼らの他にコンクールの参加者は登場しますが、基本的にこの4人を中心にストーリーが展開していきます。

 

一番の見所はキャラクターの成長劇

この作品で注目していただきたいのは、コンクールという接戦の中で成長するキャラクター達です。著者の恩田陸さんはピアノの世界を通してこのことを書きたかったのではないでしょうか。

演奏者はもちろん、観客や審査員の人物も天才達の奏でる音を聞いていくうちに自分の過去や隠していたはずの願望と向き合い、自分は将来どうなりたいのかと自問自答していきます。

こうやって自問自答しているキャラクター達を見ていると天才も悩みながら成長していくんだな、っていうことが伝わってきますね。

天才達も根っこは僕らと一緒。だけど音楽をずっと好きであり続けたからコンクールで戦えるようになれたということですね。

圧倒的な文章で響くピアノの世界

この小説を読んでひときわ驚かされるのは、著者の圧倒的な文章力とそこから紡がれるピアノの世界です。

この作品はピアノコンクールを題材にしているため演奏シーンが続きますが、全然飽きることはません。むしろ演奏の描写が凄まじくキャラクターの奏でる音楽にぐいぐい引き込まれていきす。

恩田陸さんの表現力の豊かさがこの小説の要であり、この作品は彼女にしか描けないものだと思います。

やっぱり音楽っていいですよね。

僕はこの作品で演奏されるようなクラシック音楽は全く聞きませんが、流行りのバンドなどJPOPと呼ばれるジャンルは大好きです。

好きなアーティストの曲を聴いているとテンションが上がってくるし、以前好きだった曲を聴いてるとその時の良かった出来事や嫌な思い出などが蘇ってきます。

僕は好きなミュージシャンが増えていくにつれて思い出が増えていき、ますます音楽を好きになっていきました。皆さんも同じような経験があるのではないでしょうか。

天才アーティスト達も皆さんと同じように音楽を楽しんでいると思います。

ピアノコンクール出場者の悩み、葛藤。そして頭の中に直接ピアノが響いてくるような素晴らしい文章表現………。

この小説がコンクール入賞レベルです。

クラシックやピアノなんて全く興味ないという人でも楽しめるようになっています。素晴らしい小説をありがとうございました。

 

Pocket