この記事には『Fate/Zero』のネタバレを含みます。
本作で行われた第四次聖杯戦争にてケイネス・エルメロイ・アーチボルトは、”ディルムッド・オディナ”というランサークラスのサーヴァントを従えていました。
当初はディルムッドと契約するつもりはなく、征服王イスカンダルを召喚しようと思っていました。
しかし教え子である”ウェイバー・ベルベット”に召喚するのに必要な触媒である征服王のマントの切れ端を奪われてしまい、イスカンダルを召喚するのが不可能になります。
今回はケイネスが征服王イスカンダルを召喚できた場合、聖杯戦争を勝ち抜く事が出来たのかを考察していきます。
目次
ケイネスがイスカンダルを召喚できていたらどうなっていたのか?
イスカンダルは魔力切れを起こさなくなる
ケイネスはディルムッドと契約する際に、サーヴァントとマスターにつながる因果線を2つに分けるという変則的な契約をしています。
それによってマスターの仕事を2人の魔術師で分担して行うことに成功しています。
- ケイネスが令呪による拘束する
- 婚約者のソラウが魔力のパスを行う役
それによりケイネスは他のマスターとは違い、戦場で自身の魔術を最大限に行使することが可能になるのです。
ケイネスに変わってサーヴァントに魔力を提供するのは、彼の婚約者である”ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ”という女性。
彼女は超一流の魔術師であるケイネスと比較すると魔力量は少ないのですが、名門”ソフィアリ家”出身であるため、普通の魔術師よりも高い魔力を持っているはずです。
少なくともソラウの魔力は弱小魔術師であるウェイバーよりも上だと思います。
生前の部下をサーヴァントとして召喚する「王の軍勢 (アイオニオン・ヘタイロイ)」など、イスカンダルの所持する宝具は非常に強力ですが、魔力をたくさん消費してしまうという欠点を抱えています。
作中でイスカンダルは魔力量の少ないウェイバーの負担を減らすために、彼の魔力はあまり使わずに自身の魔力を中心に宝具を使いました。
そのせいで第四次聖杯戦争終盤では、魔力切れになり宝具を使用する回数が制限されてしまいます。
イスカンダルのマスターがケイネスとソウラであった場合、魔力の消費問題は解決され、聖杯戦争終盤でも宝具を出し惜しみなく使用できるはずです。
イスカンダルのパラメーターが上がる
サーヴァントのステータスを決める要素は3点。
- 土地
- 知名度
- マスターの魔力
マスターの魔力もサーヴァントの強さに影響する要素であり、マスターの魔力が多ければ多いほどサーヴァントのステータスも上がるのです。
本作にて衛宮切嗣が契約したセイバークラスのサーヴァントであるアルトリア・ペンドラゴンは、『Fate』シリーズの顔とも言えるキャラであり複数の聖杯戦争に登場します。
筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
B | C | C | B | B | C |
彼女が『Fate/staynight』でのマスター”衛宮士郎”と契約した際には、魔力のパスがほとんど通らない状態であったため、パラメーターが全体的に大きく低下していました。
筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
B | A | A | A | D | A++ |
しかし『Fate/Zero』での衛宮切嗣がマスターであった場合、士郎と比較すると全体的にパラメーターが上がっており、最優のサーヴァントにふさわしいステータスになっています。
なおアルトリアのパラメーターは『Fate/complete material I・II・III』を参照にしました。
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ウェイバーは士郎ほどではないと思いますが、マスターとしての能力が低く、イスカンダルの性能を最大限まで引き出す事は出来ませんでした。
イスカンダルはマスターが変わるだけでパラメーターが大きく向上する可能性もあります。
ケイネスとソラウの関係が悪化しにくくなる
第四次聖杯戦争でのディルムッド陣営の敗因の一つとして、ソラウがディルムッドに惚れてしまい、陣営内の人間関係が最悪な状態になったことが挙げられます。
ソラウがディルムッドに惚れた原因として、以下のような要素が挙げられます。
- ソラウは自身のことを政略結婚のコマだと思っており、ケイネスのことを快く思っていない
- ディルムッドが女性を魅力するスキル「愛の黒子」を所持していたこと
なおケイネスはソラウに一目惚れしており、彼女のことを一途に愛していました。しかしケイネスの気持ちはソラウに届かなかったようです。
イスカンダルはディルムッドと違い「愛の黒子」のような女性を惚れさせるスキルを所持していません。
なのでもしケイネスがイスカンダルを召喚できていたら、聖杯戦争の最中にケイネスとソラウの関係が悪化する可能性は低くなっていたはずです。
令呪をたくさん使うことになる
イスカンダルがアルトリアとディルムッドの戦いを遮り登場した時に、ケイネスはイスカンダルのマスターで教え子であるウェイバーに対して、隠れた場所から憎悪むき出しの声で宣戦布告します。
その時にイスカンダルは隠れて姿を現さないケイネスに対して、臆病者だと言った後に自身のマスターとして相応しくないと伝えました。
イスカンダルの戦闘方針は、マスターと一緒にチャリオットに乗って攻め込むというものです。
サーヴァントは前衛で戦い、マスターは後方支援に徹するという、多くの魔術師が想定するような聖杯戦争の王道の戦い方からかけ離れています。
自由気ままなイスカンダルを従えるのはどんなに優れた魔術師でも難しいと思います。ケイネスがイスカンダルと契約した際には序盤から令呪を使わないといけないはずです。
ケイネスは聖杯戦争序盤からディルムッドがアルトリアをかばい、ランスロットを攻撃しなかったという理由だけで令呪を使用しました。
イスカンダルと組んだ際にもこのような些細なことで令呪を使うと思い、令呪の使用頻度が高くなり、最終的にはサーヴァントを律することが不可能になるのではないかと考えました。
結論:サーヴァントとマスターの連携が取れなくて敗退していたのでは
イスカンダルはケイネスに召喚した場合、ウェイバーと契約した時よりも多くの魔力を得れるので、魔力に気にせずに宝具を使える上にサーヴァントとしてのパラメーターが大幅に上がるはずです。
その上ケイネスとソラウの関係が、ディルムッドと契約した時よりもマシになるものの、しかし2人は戦闘方針が異なるので、イスカンダルがケイネスをマスターとして認めないはずです。
なのでケイネスがイスカンダルと契約した場合、ケイネスがイスカンダルを律しきれず内部崩壊を起こす可能性が高く、聖杯戦争中盤で脱落すると予想します。
余談:ディルムッドのマスターがウェイバーだった場合、良い関係になれたと思う
- 勝手に真名をバラす
- 霊体化せずに魔力を無駄使いする
イスカンダルはマスターの意向に沿わないことばかり行っていたのにも関わらず、ウェイバーは最後の最後まで令呪を使用しませんでした。
ウェイバーがディルムッドと契約した際には、令呪で行動を縛る事は少なく、ディルムッドの意志を尊重していたはずです。
なのでディルムッドのマスターがウェイバーだった場合、比較的良好な関係を築けたのではないかと思いました。
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