この記事には『Fate/stay night』のネタバレが含まれております。
わたしは劇場版アニメ『「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」 Ⅱ.lost butterfly』を見て以降、Fateシリーズへの情熱が再熱しております。
『Fate/stay night』の魅力といえば、カッコいいサーヴァントと魔術師がコンビを組み、お互い野望を叶える為に死力を尽くして戦う姿でしょう。
キャラクター全員に譲れないものがあるからこそ、本作はドラマチックな展開になり、我々ファンを熱狂させてしまうのです。
映画ではそこまで活躍しなかった「アーチャー」ですが、弓兵のクラスとして召喚されたのにも関わらず、剣を使って戦うなど謎が多い人物でした。
その上、生前は魔術師だったという過去まで持ち合わせております。
魔術師でありながら剣士だったりと「セイバー」や「キャスター」など他のクラスになる可能性が高そうな中、アーチャーが「アーチャー」のクラスとして召喚されてしまった理由を考えてみたいと思います。
目次
アーチャーとは
正義の味方を志した男の成れの果ての姿
冬木にて行われた魔術師同士の殺し合い「第五次聖杯戦争」にて「遠坂凛」が召喚したサーヴァントです。
一見ぶっきらぼうに見えますが、実は料理や家事全般が得意な上に、面倒見がよく、いつもマスターの凛に気配りをしています。
生前のアーチャーは抑止力の代行者と呼ばれる存在であり、正義の味方を志した本作の主人公「衛宮士郎」の成れの果て姿でした。
大きな争いを阻止する為に、争いの根源となる人物を暗殺していたようです。
二刀流剣術+投影魔術の独特なスタイルで戦う
遠距離攻撃を主体として戦う「アーチャー」のクラスであるものの、「干将・莫耶」という二刀流の短剣を使用した近接戦を好んでおります。
彼の近接戦戦闘の能力は、他のサーヴァントと比較しても劣るものではなく、作中ではケルト神話の英雄であるランサー (クー・フーリン)とも互角の勝負を繰り広げました。
また生前は魔術師であったようで、戦闘時には投影魔術という、武器を出現させる特殊な魔術を使用します。
アーチャーは短剣や弓など多くの武器を出現させて、それらの武器を器用に使い分けて戦いました。
彼の弓術はアーチャーというクラスに恥じることのない腕であり、自ら投影した武器を矢に変換して、遠くにいる敵をも射抜きます。
アーチャーの戦闘スタイルは二刀流剣術+投影魔術!ときたま弓矢も使うぞ!
アーチャーはアーチャー以外のクラスにもなれそう
アーチャーは剣、弓、魔術を使う英霊である上、多くの人間を暗殺した過去を持っています。
なのでアーチャーはアーチャー以外にもセイバー、キャスター、アサシンになる可能性もあったはずです。
なぜアーチャーはアーチャーというクラスで召喚されてしまったのでしょうか?
セイバークラスにはなれないのか?
アーチャーの短剣を使用した戦闘スタイルを見ていると、セイバーのクラスとして召喚するのが妥当だと思えます。
ここで彼の使う得物を思い出してみましょう。アーチャーの使う剣は干将・莫耶という二刀流の短剣です。
一方でセイバー (アルトリア・ペンドラゴン)の剣は「約束された勝利の剣 (エクスカリバー)」であり、刀身が長いものとなっております。
もしかしたら、短い剣を使う英霊よりも長い剣を使う英霊の方が、セイバークラスとして召喚されやすいのかもしれません。
その上アーチャーの剣は投影魔術で生み出したものであり、セイバーの約束された勝利の剣と比べると、純粋な剣とは言いにくいような代物となっております。
アーチャーはアルトリアと比べると魔術師的な要素が強く、正当な剣士とは言えないような状態。なのでセイバークラスとして召喚されにくいのではないかと予想しました。
アサシンクラスにはなれないのか?
先ほども述べたようにアーチャーは、抑止力の代行者として、多くの人間を殺した過去を持ちます。
その逸話から考えると、本来であればアサシンのクラスとして召喚されるのが妥当だと思えますね。
しかし冬木で行われている聖杯戦争では、アサシンを召喚する場合は「ハサン」の誰かになるというルールが存在します。
特殊な召喚条件ではない限り、ハサン以外の英霊がアサシンクラスとして現れることはないのです。
キャスター陣営の門番を務めるサーヴァント・佐々木小次郎はアサシンのクラスとして召喚されていたものの、サハンではありませんでした。
しかし小次郎はサーヴァントによって召喚されたサーヴァントを召喚したというイレギュラーな存在です。
小次郎の存在は、本来の聖杯戦争のルールから外れた例外なので「冬木の聖杯戦争のアサシンはサハンから選ばれる」というルールから外れてしまいました。
映画『[Heaven’s Feel]』で登場した本来召喚されるはずだった「真アサシン」の真名は「呪腕のハサン」です。
「第四次聖杯戦争」を描いた『Fate/Zero』のアサシンも「百貌のハサン」というサハンの一種でした。
映画『[Heaven’s Feel]』にて間桐臓硯が召喚したアサシンクラスのサーヴァント。「真アサシン」という通称で知られております。
呪腕のハサンの腕は「妄想心音(ザバーニーヤ)」という宝具であり、その能力は手に触れた相手の心臓のコピーを作り出すというもの。
妄想心音(ザバーニーヤ)によって作られた心臓を潰すと、その心臓の元になった人間は即死してしまいます。
このように普通にアサシンを召喚しようと思うと、ハサンの誰かから選ばれることになるので、小次郎などの例外を除きハサン以外のアサシンは召喚できません。
なのでアーチャーがアサシンとして召喚されることは、あり得ない事なのです。
キャスタークラスにはなれないのか?
生前の彼は魔術師であった上に、戦闘時には投影魔術を使用して戦います。
近接戦闘を行っていますが、魔術を使用して戦うという性質上、キャスターとして召喚されても良かったのではと思います。
しかしアーチャーには他のキャスタークラスのサーヴァントほど魔術の才能がないと考えられます。
アーチャーのパラレルワールドの姿である士郎は、聖杯戦争に参加しているマスターの中で最弱な上に、投影魔術を使うまでの間にとても苦労しております。
士郎の魔術の才能の無さを見ると、キャスターとして召喚されるほど強力な魔術の才能があるとは思えません。
アーチャーのパラレルワールドの姿である士郎が魔術の才能が無い為、アーチャーはキャスタークラスとして召喚されることは無さそうですね。
・士郎→魔術の才能が少ない
・士郎≒アーチャー
・アーチャー→キャスターのサーヴァントほど魔術が上手くないと予想
・アーチャー→キャスターになれない
生前のアーチャーは弓を使う機会が多かったのでは?
士郎は弓道がとても上手い人物でありました。
生前のアーチャーにも同レベルの弓道の技術があり、その弓矢の技術を使い多くの人間を殺めていたのかもしれません。
よく考えてみたら、サーヴァントではない人間を殺すには、短剣を使って近接戦に持ち込むよりも、弓などで遠距離で攻撃した方が確実ですね。
生前の彼は剣を使った近接戦よりも、投影魔術によって武器を矢にして放つような、弓を中心に人間を殺していたのではないかと考えました。
ですので他のクラスよりも、アーチャーの方が適正だったのではないかと予想します。
まとめ
- セイバー→アーチャーは短剣と魔術を使っているため正当な剣士とは言い難く、このクラスになりにくいと予想。
- キャスター→他のキャスターと比べると魔術の才能がない。
- アサシン→ハサン・サッバーハの誰かが選ばれるので、このクラスとして召喚されるのは不可能。
このように考えると、アーチャーが他のクラスとして召喚されるのは難しいかと思えます。
その上彼は生前多くの人間を殺めた過去を持っており、その時の手段として弓矢を多く使用したのではないかと予想しました。
アーチャーは生前、武器として弓矢を一番多く使っていたと思ったため、アーチャーのクラスとして召喚されたと思いました。
余談ですが、わたしはアーチャーの「正義の味方を志した主人公の成れの果て」という設定が好きで、本作を見ていると彼の辿った人生について色々考えてしまいます。
自分の暗い過去に対して苦悩する人間というのは、敵味方問わず魅力的ですよね。