この記事には『Fate/staynight』のネタバレを含みます。
イリヤの愛称で知られるイリヤスフィール・フォン・アインツベルンといえば、出会ったら即死亡と言えるような強敵でしたね。
セイバールートでは最強のサーヴァントであるバーサーカー(ヘラクレス)を率いて、本作の主人公である衛宮士郎とそのサーヴァント・セイバー(アルトリア・ペンドラゴン)を窮地に陥れました。
桜ルートのノーマルエンドではそこまで出番は多くなかったものの、トゥルーエンドでは超重要な人物になり、ストーリー終了後は「イリヤお姉ちゃん!」としか言えなくなるはずです。
そんなイリヤお姉ちゃんですが、凛ルート『UnlimitedBladeWorks』では、他のルートでの活躍が嘘のように出番が少ないので、がっかりした人もいると思います。
今回は凛ルート『UnlimitedBladeWorks』にて、イリヤの出番が少なかった理由について考えていきます。
凛ルートでのイリヤの出番
序盤に士郎と凛を襲撃
四次聖杯戦争でにてアインツベルンは聖杯を確実に入手する為に、自分たちでマスターを用意するのではなく、戦闘特化の魔術師を雇うことにしました。
アインツベルンが雇ったのは、士郎の養父である「衛宮切嗣」という男性です。
それにより切嗣は「アイリスフィール・フォン・アインツベルン」という女性と結婚することになります。イリヤは切嗣とアイリスフィールの娘でした。
切嗣は聖杯が「この世全ての悪」に汚染されており、破壊でしか願望を叶えられない欠陥品と知ってしまい、セイバーに令呪を使い聖杯を破壊させることにします。
そのためアインツベルンは切嗣を裏切り者扱いをして、愛娘であるイリヤに合わせないようにします。
そのことを知らないイリヤは、切嗣が自分を裏切ったと勘違いしてしまい、彼の養子である士郎を殺そうと企むのです。
ですので凛ルートを含める本作の3ルートの序盤全てにおいて、イリヤは士郎を襲撃することにしました。
- セイバールートと桜ルートでは、士郎がセイバーを助ける為に、バーサーカーの攻撃を受けたことに驚いた
- 凛ルートではアーチャーが思っていたより強かった
ルートによって事情は違いますが、イリヤは士郎たちと戦い、そして撤退することを選択しています。
なおセイバールートと桜ルートにて、士郎がバーサーカーの攻撃を受けてもなお生存できた理由は、彼が即死級の傷でも治癒できる「全て遠き理想郷(アヴァロン)」という宝具を持っていたからです。
中盤にギルガメッシュに殺される
セイバールート中盤にてイリヤは、士郎を自分の本拠地である郊外の城に連れ去りました。
凛ルートでもセイバールートと同様に、士郎たちを襲うのではないかと考えていましたが、そんなことはありませんでしたね。
イリヤとバーサーカーは、ギルガメッシュの襲撃を受けて呆気なく退場してしまいました。
バーサーカーは12回殺さないと消滅しない肉体「十二の試練(ゴット・ハンド)」を持っており、普通のサーヴァントでは勝つのは不可能な強敵です。
しかしギルガメッシュは普通のサーヴァントではありませんでした。彼は「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」というほぼ無限に宝具を溜め込む蔵を持っている為、バーサーカーを12回殺すのも難しくはありません。
ギルガメッシュは一瞬でバーサーカーを倒し、その後マスターであるイリヤの目を切り裂き見えなくした後に、彼女を殺します。
イリヤの心臓は消滅したサーヴァントの魂を吸収する「小聖杯」というものであり、「聖杯」を起動させるのには必要不可欠なものでした。
ギルガメッシュは聖杯を使い、不要な人間(=雑種)を全て消すことを目的としているので、イリヤを殺して小聖杯を回収する必要があったのです。
なぜイリヤは凛ルートで活躍しなかったのだろう?
イリヤは凛のアーチャーを恐れていた
凛ルート序盤にてイリヤが士郎と凛相手に撤退した理由は、凛のアーチャーが思っていたよりも強かったからです。
凛のアーチャーの真名はエミヤ。士郎が世界と契約して霊長の守護者となった存在です。
アーチャーは士郎と同様に、魔力を使い実在しないものを生み出す「投影魔術」を得意としており、宝具を大量に使用して戦います。
彼は宝具を無限に作れるので、宝具を破壊することで大きな爆発を起こせる「壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)」という必殺技を使い、バーサーカーを攻撃しました。
アーチャーの必殺技の破壊力を見たイリヤは、撤退することを選択しています。
セイバールートにてアーチャーはバーサーカーと戦い敗退しているものの、「十二の試練」による魂のストックを大きく削られることになります。凛ルートでのイリヤの判断は正しいと言えるでしょう。
イリヤはアーチャーの実力を高く評価している為、彼と戦うことは避け、士郎たちの目の前に現れなかったと考えました
余談ですが、イリヤは凛ルートではアーチャーの正体に気が付いた訳ではないと思います。
作中序盤にて士郎の使う魔術は物質を強くする「強化」だけであり、投影魔術を使用していなく2人の共通点を見つけるのは難しいからです。
その証拠にイリヤセイバールートにてアーチャーの戦闘シーンを見たものの、正体に最後まで気がつきませんでした。
戦う相手がいない
本作の設定資料集『Fate/complete material I・II・III』によると、イリヤはキャスター陣営がいる「柳洞寺」に攻め込んだらしいのですが、アサシンがバーサーカーと互角の戦いをした為に、撤退することを決めています。
キャスターと戦うときは、バーサーカーも手こずるアサシンも一緒に戦わないといけないので、勝てないと思ったのでしょう。
凛ルートでのライダーは、キャスターのマスターである「葛木宗一郎」によって倒されています。
ランサーはマスターの命令によって偵察任務をこなしている状態なので、探して戦うのは難しいです。
- セイバー&アーチャー→戦闘後に撤退
- アサシン&キャスター→戦闘後に撤退
- ライダー→早期に敗退している
- ランサー→どこにいるのか不明
凛ルートにてイリヤは、他のサーヴァントと戦えるような状態ではなかった為、攻めることができずに郊外にある城に引きこもるしか出来ませんでした。
考察結果
- イリヤはアーチャーを警戒している
- アーチャーが存在している為、士郎とセイバーを攻められない
- 他のサーヴァントと戦うのも難しい状況
セイバールートと桜ルートでのアーチャーは、セイバーの攻撃を食らい致命傷を受けてました。なので作品序盤は遠坂邸で休養することを強いられます。
本調子で戦えたのは、士郎がセイバーに対して令呪を使い攻撃を止めさせた凛ルートのみですね。
凛ルート『UnlimitedBladeWorks』にてイリヤの登場シーンが少なかった理由は、強敵だと思っているアーチャーが元気なため戦闘に赴く事が難しかったからだと予想しました。
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