圧倒的な力を見せつける上弦の壱”黒死牟”さん。
彼は誰もが見えたこともない「月の呼吸」を駆使することで霞柱・時透無一郎や不死川玄弥をもボコボコしていきます。
そんな絶望的な状況の中、二人を助けたのは玄弥の兄であり風柱の不死川実弥です!
実弥と玄弥の中は最悪だと思われたのですが、本当は実弥は玄弥を愛していることが判明しました。
不死川実弥は「風柱」としての義務ではなく、兄の務めを果たすために、最強の鬼・黒死牟に挑みます!
目次
“黒死牟”の活躍
今回の黒死牟も、無一郎をボコボコにした時のように、圧倒的な実力を見せつけます。
彼が大物か小物かについては諸説ありますが、私は黒死牟は大物だと思いますね。
上弦の弐”童磨”や上弦の参”猗窩座”よりも強く、彼らを律する能力を持っていると考えると、それだけでも大物だと考えて良いかと。
結局のところ、黒死牟が鬼になった理由が判明しないとなんとも言えないんですけどね。
無一郎の手当てをする
無一郎は黒死牟の使う「月の呼吸」の剣術の早さに対応することができなく、片腕をもがれて倒されてしまいました。
鬼側は上弦の弐”童磨”や上弦の参”猗窩座”などの、強力な力を持った者がほとんど倒されている状態。
まともに戦える鬼は上弦の壱”黒死牟”本人ただひとりであるため、ボスである鬼舞辻無惨のために無一郎を鬼にして戦力にしようと試みます。
一応は無一郎に対して止血をして、最低限の手当てをするものの、鬼になる前に死んだらそれまでの人間だと判断して見捨てるようです。
生きるか死ぬかの状態にするのが、黒死牟が無一郎に行う最大の情けなのでしょう。
人間は脆い…
これは黒死牟が無一郎の腕を止血した時に言ったセリフです。
黒死牟は元人間。それも超強力な力を持った鬼狩りである可能性が濃厚だと思われます。
そんな彼が人間の肉体に対して「脆い」と発言していたことから、強力な力を得るために鬼になったことが推測できますね。
一方でこのような言葉も言っています。
死とはそれ即ち宿命…
故に…
お前はそれまでの男でであったということ…
人間の体は脆く死にやすいことを認めているのにも関わらず、死ぬことは人間の宿命であると述べていました。
- 人間が脆く死にやすいことを理解している
- にも関わらず鬼になった
鬼が鬼になる理由として、長生きしたいだとか、強い力が欲しいというものが挙げられます。
これの何がおかしいのかと言いますと、黒死牟は人間の肉体の脆さや死という「宿命」について理解しておきながら、鬼になるという人間の「宿命」に反するような行動を行なっているのです。
黒死牟はなぜ鬼になったのか?その謎は深まるばかりですね。
不死川玄弥をボコボコにする
無一郎には鬼にするまで生かしておくという慈悲を見せる一方で、炭治郎の同期の隊士である玄弥は容赦無く殺そうとします。
腕をちぎったあと、彼が鬼を食べてパワーアップする鬼喰いをしていることを知ると、胴体を切断して首を切断しようと試みました。
貴様のような鬼擬き…
生かしておく理由は無い…
黒死牟は玄弥を鬼にする気は無く、最初から殺すつもりでした。
胴体を切断したもの、以前鬼喰いをしていた剣士が胴の切断で絶命したからです。
別に玄弥も生かして鬼にすればいいじゃ無いですか…
先ほども述べたように鬼側は強力なキャラが次々と退場していく危険な状態です。
なので少しでも多くの戦力が必要。玄弥に対しても鬼にしてあげてるという慈悲を見せても良いと思います。
そのような事情がありながら、玄弥を鬼にしようとしなかったということは、黒死牟には鬼喰いの剣士と何かしらの因縁がある可能性が高そうですね。
また玄弥の兄も鬼狩りをしていることを知り、「懐かしや…」と言っていたことからも、黒死牟が現役の鬼狩りだったと思われる300年前にも兄弟で鬼狩をしていた剣士が存在したと思われます。
- 鬼喰いの剣士に対して容赦がない
- 兄弟の鬼狩りを見て懐かしがっていた
黒死牟は玄弥を見ることで300年前の、鬼狩りだった頃の自分を思い出しています。
彼の過去を知るためには玄弥の存在は欠かせないのかもしれません。
余談ですが、鬼は強くなるたびに人間の頃の記憶を忘れてしまいます。
それにもかかわらず、黒死牟は300年前の記憶を鮮明に覚えているような描写がたくさんあるのです。
黒死牟は最強の鬼ではありますが、その実力は生前に会得した「月の呼吸」による剣術によるものであり、鬼血術の強さは”童磨”や”猗窩座”よりも劣るのではないかと考えます。
もしかすると「月の呼吸」が完全に破られた時に、鬼血術を使いまくって無双する、という展開もあるかもしれません。
玄弥の兄・不死川実弥が登場!
玄弥と実弥の過去
彼らの親父はガタイが良いものの、日常的に妻や子供たちを殴る、どうしようもない人間だった。
彼らの母は小さな体だったのにも関わらず、家族を親父の暴力から守ってくれました。
また兄の実弥はどんなにクズな親父でも、いないだけで幼い兄弟は心細くなると考えます。
なので実弥は玄弥と共に、家族を守っていく決心をしました。
ある日、二人の母が鬼になって家族を襲撃してしまいます。
それによって弟たちは全員、母によって殺されてしまいまいました。
幸いなことに母は兄である実弥によって討伐されるものの、その時に玄弥は兄に対して「人殺し!!」と言って罵ってしまいます。
そのことを玄弥は今でも後悔しているのです。
また実弥と玄弥の二人の顔に出来た傷はその時の戦いによってできたものです。
玄弥は最愛の母を殺してまで、自分の命を守ってくれた兄に対して「人殺し!!」と言ってしまったことを後悔しており、彼に謝りたいと思っています。
実弥は鬼殺隊の最高位である「柱」を務める人物。
「柱」に会うためには自身も「柱」になる必要があることを知った玄弥は、「柱」になるために努力をし続けます。
玄弥が鬼殺隊になってからも、二人の関係は悪化している状態。
玄弥が鬼喰いをしていることを知った実弥は、彼に対して激怒していました。
- 実弥は鬼になった母を殺した
- 玄弥はその時の兄に対して「人殺し!!」と言ったことを後悔している
- 二人の関係は悪い
二人の関係は悪いと思われていたのだが…
今回にて無一郎と玄弥は黒死牟によってボコボコにされてしまいました。
このまま玄弥は殺されてしまい、無一郎は黒死牟によって放置プレイされるのかと思いましたが、二人を助けたのは風柱・不死川実弥だったのです!
先ほども振り返ったように、玄弥が「人殺し!!」と言ったことにより二人の関係は最悪なものになっている事が描写されていました。
しかし実際には弟に「人殺し!!」と罵られてもなお、彼に対する愛情を失わず戦ってきた実弥は、実は超器が大きいお兄さんだったんですね!
6巻の柱合会議の時には凶暴な人間だと思ってすいませんでした。
- 母を殺した時のこと
- 弟に鬼狩りなって欲しくなかったこと
- 玄弥に幸せになってほしいこと
- その幸せを守るために鬼殺隊になったこと
実弥が玄弥に対して自分が胸の内に秘めていた本心をさらけ出すシーンは、感慨深く、心がジーンとしました。
そこには絶対に俺が
鬼なんか来させねぇから……
実弥が鬼殺隊になったのは、鬼を絶滅させて玄弥が家族と共に幸せになって欲しかったからです。
私は実弥の凶暴さを知っているからこそ、彼が静かに自分の本当の気持ちを語っている姿に心を打たれてしまったのです。
またこの時に実弥の表情が一切見えなかったのもポイント。
- 玄弥に対してしたことを後悔しているのか?
- 黒死牟を恨んでいるのか?
- 自分の行動に自信を持てたのか?
など、実弥はいろいろなことを考えていたと思いますが、その時の複雑な気持ちが入り混じった表情をはっきり見ることが出来ません。
実弥の表情について考えるたびに、彼の玄弥に対する複雑な気持ちを理解できるようになっています。
実弥は柱合会議にて禰豆子を試した時、どのようなことを思っていたのか?
また実弥は母が自分の弟たちを襲った過去を持つので、鬼はたとえ家族でも食べてしまうという前提で動いています。
6巻の柱合会議にて、実弥が炭治郎の妹である禰豆子に自分の血を見せつけて、彼女が人間を食うのか試すシーンがありました。
この時実弥が、禰豆子と炭治郎を通じて自分の家族のことを思い出していたと考えると、なんだか居た堪れない気持ちになります。
最後に
- 黒死牟は戦力が欲しい
- にも関わらず鬼喰いをしている玄弥には厳しい
- 実弥は玄弥を守るために黒死牟と戦う!
次回は黒死牟VS風柱・不死川実弥の戦いですね!
黒死牟は無一郎をほぼ無傷で倒しているほどの実力の持ち主。たとえ実弥がどれだけ強力であろうと単独で撃破するのは難しいかと思います。
また黒死牟は「月の呼吸」を一回使っただけであり、実力をほとんど見せていません。
なのでどのような攻撃をするのかが全く予想できないはずです。
また他の鬼と同様に鬼血術を使うことも考慮すると、彼の攻撃パターンを全て見破るのは無理だと思います。
実弥は黒死牟に勝つにせよ負けるにせよ、戦闘不能の重傷を負うのではないでしょうか?