ついに八一の初となるタイトル防衛戦がついに始まりました。
前巻に書いてあったように、対戦相手はあの将棋界に君臨する神である「名人」です。
前巻の内容を忘れたという方はこちらの記事をチェックしてください。
目次
ここで本作の名人についておさらい
キャラクターのモデルになった人物はおそらく羽生善治さんです。テレビでも度々ニュースになっているような方なので、将棋に疎いような人でも名前ぐらいは聞いたことがあると思います。
彼がどのくらいヤバい人物か、分かりやすい文章がニコニコ大百科に乗っていたので引用させていただきます。
A:羽生はどれくらい凄いの?
B:簡単に言うと、日本の将棋界には7つのタイトルがある。
A:うん。
B:過去10年間だと、延べ70人のタイトルホルダーがいるわけだ。
A:うんうん。
B:その70人のうち、半分の35人が羽生だ。
A:( ゚д゚ )
もちろん、分身の術を会得しているわけではない。
ヤバすぎ!!
本作の名人は「名人タイトル」の他に
- 玉座
- 盤王
- 棋帝
のタイトルを保持。25歳で7冠(全タイトルを保持)を達成してから将棋界の頂点に立ち続けています。
しかも今回”竜王”のタイトルを取れば、合計100タイトル獲得と、永世7冠という偉業を達成します。
前巻の感想記事である「りゅうおうのおしごと4巻感想。最大女流棋士戦スタート‼︎戦う女性は強く、そして美しい 」でも述べたように、
歩夢は名人の対策のため竜王である八一の協力を仰ぎました。万全の体制で対局に臨んだはずです。
ですが、名人は盤上で圧倒的な「力の差」を見せつけました。その将棋は見る者を驚かせる「マジック」です。
強すぎる。
今度の舞台は「ハワイ」だと思っていたが
限定版の表紙がいかにもそれっぽかったので、まんまとだまされました。
なんとハワイで行われた将棋は一回だけでした。常夏の島でウキウキデート♡みたいな展開は少なかったですね。(あるにはあった。)
今回のメインはハワイデートではなくあくまで”将棋”ですし…。
八一、壊れる
ハワイでの第1局目は同じ戦法で負けてしまい、自分の将棋感をすべて否定される最悪な負け方をしてしまいました。
その後もなかなか調子が戻らず3連敗してしまい、あと一回負けたら竜王のタイトルを失冠してしまう、後がない状況になっていました。
さすがの八一も精神的に追い詰められてしまい、内弟子のあいを始め、回りの人たちに対してきつく当たってしまいます。
絶望的な八一を救ったのはかけがえのない仲間たち
そんな八一の心をこじ開けた将棋があります。それは「エターナルクイーン」と呼ばれる最強の女流棋士、釈迦堂さんと佳香さんとの対局でした。
勝負の結果は佳香さんの勝ちです。
みなさんもご存知のように、佳香さんには将棋の才能がなく、憧れ女流棋士になれなくて苦しんでいました。そんな彼女の対戦相手は最強の女流棋士です。普通に考えたら勝てるわけありません。時間の無駄です。
ですが佳香さんは勝ちました。それは「報われない努力はない」と八一に伝えるためッ!!
負けたってずっとそばに居てくれる人がいる。
そのことに気がついた時、若き竜王はふたたび立ち上がりました。彼には将棋を通じてめぐりあった、かけがえのないの仲間たちが近くにいます。
彼は大切な人たちの姿をふたたびこの目に捉えることができるようになったのです。
彼がいままでの戦いのなかで強くなれたのは、内弟子のあいや師匠、桂香さん、銀子、歩夢など様々な人に支えられたからです。
若き竜王が復活した時、僕はいままでの戦いを思い返してしまいました。
ゴットコルドレンとの耐久試合、月光会長との本気のバトル、あいの「捌き」か覚醒した時などを始め、いろんな名勝負がありましたね。毎巻素晴らしい名勝負の連続で感動しっぱなしでした。
仲間がいる心強さを胸にふたたびしまいこみ、八一は運命の竜王戦第4局へ挑みます。
明らかになる「名人」の正体!
白熱する対局の中、いままで不明だった「名人の姿」が描かれます。
深夜に及ぶ対局で無精髭が伸びた、白髪交じりの、疲れた中年の顔がそこにあった。
本文より引用
先ほども述べたように、名人は他の棋士では届かないような圧倒的な高みにいます。僕を含め、ほとんどの読者が名人の姿をカッコいいオッサンだと思っていたはずです。
ですが、あれだけ「神」だと煽って起きながら、名人は「普通の人」だったのです。
ただひとつ、普通の人と違ったのは「将棋の神に愛されたこと」彼は最強が故に孤独だったのです。
九頭龍八一という男が現れるまではっ
竜王戦ついに決着!
八一が最高の一手を出しても、名人は一瞬にしてそれを上回る一手を出してしまいます。ですが八一も泥くさい将棋で粘りまくります。
勝負はまさかの展開で一時中断し、延長戦になるものの、名人ペースであることには変わりありません。八一は持ち時間を使い果たし、自分が負けることを悟ってしまいます。
ですが名人が致命的な失態を犯します。
それは伯仲する戦いの中、水を飲んでしまいましたことです。それは些細な事ですが、これにより勝敗が決定してしまいます。名人はそれが悪手になるとは思ってもいなかったでしょう。
時間が手に入る
名人が水を飲む時間、1分47秒。それは八一がこの世で一番欲しかったものでした。そのわずかな「時間」を使いって、名人を倒す方程式を編み出しました。彼がその一手を指した瞬間、名人の口からこの言葉が出ます。
「負けました。」
3日間のに及ぶ死闘の末、竜王は「神」と呼ばれる名人に勝利しました。
竜王戦を戦いきった彼にひとこと言いたい。お疲れ様でした。そして最高の対局をありがとうそしてありがとう
前項常にワクワクしっぱなしでした。最後の最後で大逆転なんて、、、熱すぎるッ若き竜王の戦いは、いつまでも僕たちの心に残り続けるでしょう。
まだ『りゅうおうのおしごと』は終わらないよ
『りゅうおうのおしごと』はこれからも続くようです。この巻で第1部が終わったって感じですね。
いままでは八一中心のストーリーだったのでこれからはあいちゃんが中心の物語になるのかな?
名人の姿を始め、今回新たに判明した設定や伏線もかなりあったので、これからの展開も目が離せません。
世界一の将棋ライトノベルをよろしくお願いします。
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