『渡くんの××が崩壊寸前』のタイトルにある『××』には”日常”という言葉が一番しっくりきます。
本作のざっくりしたあらずじを書くと、6年前に失踪したはずの幼馴染”館花紗月”が再び主人公の目の前に現れた事で彼の大切な日常は崩れ去り、人間関係を始めあらゆるものが崩壊寸前の状態になってしまいました。って話です
幼馴染の行動により主人公が積み上げてきた日常がいつ壊れてもおかしくない状態なので、ページを捲るハラハラ感が止まらないような作品でした。
- ハラハラした漫画が読みたい人
- メンヘラやヤンデレのキャラに萌える人
- ピュアなラブコメに飽きた人
目次
最高に狂った幼馴染”館花紗月”
ここでヒロインである館花紗月についてまとめてみます。
主人公一家の畑を荒らした過去を持つ
まだ主人公の両親が存命で幸せな家庭環境だった頃、主人公の家族はみんなで力を合わせて畑を作っていました。
ですが6年前のある時、幼馴染の紗月により家族の畑は荒らされてしまいました。紗月はその事件以降、主人公の前から失踪。当然主人公は彼女の悪行を許していないので、本来なら最悪な関係になっているはずです。
幼馴染は主人公に積極的にアプローチ
そんな過去を持ちながら、紗月は場所を選ばずに主人公に積極的にアプローチしていきます。
主人公と6年ぶりに再会したシーンがこちら。
メンヘラです。気が狂っているとしか思えません 。
主人公の家でバッタリ再会した際には、彼を押し倒していきなりキスをし始めます。
「ちゅーするって結構苦しいんだね」
彼女はこんな感じで主人公に性的なアプローチをしていきます。要するに館花紗月はメンヘラ変態痴女なのです。
もちろん彼女は畑荒しを行なった過去をしっかりと覚えた上で、このような行動を起こしています。ヤバイ奴としか思えません 。
彼女が畑を荒らした目的もアプローチをする理由も見当がつかず、すべては謎に包まれています。
壊れていく主人公の日常
先ほども述べたように、主人公の人間関係は幼馴染の館花紗月によって崩壊寸前の状態 に陥ってしまいます。
彼女によって主人公の人間関係はどのように壊れていくのでしょうか?
主人公にとって”日常”とは何よりも尊いもの
主人公にとって日常は何よりも大切なものです。
両親は2年前に他界してしまい、彼は妹と2人きりになってしまいました 。
最悪なことに、両親は親戚の反対を押し切って結婚してしまった為、2人は親戚からの評判は良くなく、叔母さんが引き取ってくれるまで、親戚の間でたらい回しにされていました 。
主人公にとって今の日常はやっとの思いで手に入れたかけがえのないものなのです。
唯一の家族である”妹”との関係
主人公には”鈴”という10歳の妹がいます。両親が他界したという事もあり、妹は主人公にベッタリでいつも甘えていました。また、妹は独占欲が強く、主人公に他の女の子と一緒に居て欲しくない と思っています。
そんな中、紗月は妹の前でもお構いなく猛アタックを仕掛けてくるので、妹は紗月に嫉妬してしまい、家族同士の関係がどんどん悪くなっていきます 。
”好きな女の子”に誤解される
主人公には”石原紫 ”という学園のマドンナ的な女の子に恋をしています。
最近は彼女と会話する機会も増えてきて、良好な関係を築けるようになったのですが、
紗月が現れてからというもの、石原さんは”主人公と紗月が付き合っているんじゃないか”と思うようになってしまい、気を遣って主人公との距離を徐々においてしまいます。
石原さんは学園でも異性からの人気が高いです。チャンスを逃したらアウトになってしまうでしょう。
紗月の登場により主人公が積み重ねたものがすべて無くなってしまう危険性があるのです。
少しの出来事で人間関係が壊れてしまうハラハラ感
紗月はどこでどんな行動をするか分かりません。
彼女が目の前に現れたことで、主人公の人間関係は一触即発の状態です、紗月の行動が大きな亀裂になり、二度と前のような人間関係を築けなくなる可能性があります。
なので、ページをめくる度に「何か変な事が起こるんじゃないか」と思ってしまい、ハラハラ感が止まりません。
紗月と一緒に畑を作っていくことに!
そんな中、妹の鈴が家族の暖かい思い出を思い出して「一緒に畑を作りたい」とお願いしました。幸いな事に叔母さんから土地を分けてもらえたので、畑を作る事ができるのですが、
なぜか紗月も畑作りを手伝うことになってしまいました。これは妹が公認したことです。もちろん妹は紗月が畑を荒らした本人だと知っています 。
ですが、妹はこの表情です。何やら裏がありそうですね。
主人公は自分の環境が変わっていくのが怖い
ある日、妹の鈴は学校のテストで100点を取りました。
普通ならめでたい事ですが、主人公は妹が成長して自分の元から離れてしまう姿を想像してしまった のです。
主人公は今と変わらない平凡な日々を望んでいますが、妹に限らず人間は時間の経過と共に変わっていってしまいます。毎日同じような日々を続けるなんて不可能です。
人間関係なんて、紗月が来なくても人の成長や時間の経過と共に変わっていくものです。そのような変化し続ける人間関係を描くことは本作のテーマの一つになっているじゃないかと思います。
そんなたくさんの危機が迫った中、主人公は何よりも大切な日常を守り抜くと事ができるのでしょうか!?
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