今回はりゅうおうのおしごと!11巻の感想です。
前回の話の展開では、三段リーグでうまくいっていないがために深く絶望してしまい「私を殺して」と言ってしまうほどに精神的に追い込まれてしまいました。
しかし今回はそんな姉弟子ですが、今回は八一とラブラブデートしたことにより病んでいる状態から復活したのはもちろん、以前よりも将棋が上達し将棋星人として覚醒しました!
今回の展開には色々と驚かされましたね!
ということで、これから詳しい感想の方へ移っていきたいと思います!
目次
まさか姉弟子と八一が結ばれるとは思わなかった件
今回一番驚かされらのは、八一と姉弟子が結ばれたことですね!
普通に考えて、ライトノベルのメインヒロインは1巻の表紙になった女の子になり、順当にストーリーが進めばそのヒロインと結ばれるものです。
特に本作の場合ですとあいと八一は師弟関係で結ばれています。
その上5巻の名人戦にてあいがいたからこそ、八一は仲間の大切さを思い出して名人を打ち破れるようになりました。
八一にとってあいはかけがえのない人なのです。
将棋星人が良い設定だと思う
将棋星人とは作中で将棋がめちゃ強い人たちの通称であります。
作中では名人や八一などのトップクラスの棋士たちがそのように言われていましたね。
他の作品でいうところでいうと、以下のような感じでしょうか?
- Xラウンダー
- 魔法使い
- 真意
- 覇王色の覇気
- 天才
(これら全て分かった人とは友達になれると思います)
ようするに将棋星人とは選ばれた特別な人間にしかなれないような存在なんですよね。
この将棋星人という設定があることにより、作中では天才棋士と凡人棋士との間に良い意味で思考のズレなどが発生して隔たりが生まれることになります。
姉弟子の夢を叶える難易度は高すぎて無理ゲーレベル
特に姉弟子と八一との関係には「将棋星人」の設定や「才能」が大きく関わっていましたね。
八一は作中でもトップクラスの才能を持つ「将棋星人」です。
物語開始当初は戦績にムラがあったようなのですが、作中の出来事を通じて才能が開花し始めて、5巻の名人戦以降ではほとんどの騎士よりも強い状態になりました。
普通の棋士では彼に勝つことが難しいような状態です。
姉弟子はそんな八一の隣に立つことを目標として三段リーグの激戦を戦っていきます。
最初から最強クラスのプロ棋士が目標なのです。
- 女性棋士なのでファンからもサービスを求められることが多い
- 生まれつき体が弱い
このように姉弟子は、他の騎士と比べると圧倒的に不利な状態で戦わないといけなく、生まれた時から目標の難易度が大幅に上がっているのです。
そんな中で無理ゲーに近い夢を追いかけて、それを叶えようと努力する姉弟子の姿は素晴らしいとしか言いようがありませんね!
なんていうんでしょうか?
素晴らしいとしか言いようがないですね!
ボコボコにされるフラグが建った創多
創多といえば八一と同じ天才棋士であり、世界初の小学生プロ棋士になるのではないかと将来を嘱望されている人物です。
姉弟子は以前と対局して勝ったものの、彼と自分と才能がかけ離れていることを痛感して絶望しました。
しかし今回にて姉弟子に敗北したことにより、長時間にわたる対局に弱いという弱点が露見してしまうことになります。
彼の実力は八一などの他の棋士も認めるレベル。それでも強力な棋士であることには変わりがないのですが、作中でも述べられているようにこれからその弱点を狙われることになってしまうはずです。
三段リーグは一敗するとそこからずるずると負けてしまう可能性のある真野リーグ。
たとえ創多がプロレベルの棋力を持つ棋士であろうと、一度敗北してしまえばそこから立ち直れなくなってしまうのかもしれません。
どちらにせよ闇落ちしてしまう可能性が高く、次に姉弟子と対局することになった場合、復讐者のような表情になって憎悪をむき出しにして対局するのではないかと予想します。
次回からの見どころ
鋼介の真の狙いは?
普通じゃない手を棋士が放つ時、そこには必ず深い読みが入っている。
作中の桂香さんの回想より
隠された理由が。
「八一くんに……あいちゃんを内弟子にしろと最初に言ったのは、誰だった?」
この桂香さんの回想から察するに、鋼介は八一にあいの師匠になるのを進めたのには何かしらの理由があることが推測できます。
あいは優れた将棋の才能を持っていました。
しかし将棋に出会ったタイミングは女流棋士を目指すには遅すぎる8歳という年齢です。
天衣のように幼い頃から将棋をやっており、なおかつ優れた才能を持った棋士を弟子にするには納得できるのですが、年齢的なことを考慮するとあいを弟子にするのは少しリスクが高かったのかと思います。
なぜ鋼介は八一にあいを弟子にするように進めたのでしょうか?
考えられる理由の一つとして、姉弟子にライバルを作ってあげたかったというものが上がります。八一が天衣を弟子に取ろうと考えた理由と同じ感じですね。
姉弟子は将棋の実力が高く、女性の棋士では不可能です。なので彼女を刺激するようなライバルを作るのはとても難しいです。
そこで八一に気があり、なおかつ才能を持っているあいを招くことで、姉弟子をさらに強く育てようと考えたのではないでしょうか。
八一と於鬼頭曜さんとの対決は?
於鬼頭曜とは「玉将」と「帝位」のタイトルを持つ棋士です。
作中で初めて「コンピューターに負けた棋士」であり、それ以降は人間との研究会をやめて、AIの研究ばかりするようになりました。
その結果、「捌きのマエストロ」こと生石充を完膚無きまでに打ち破り、彼の持っていた「玉将」のタイトルを奪います。
現在のタイトルホルダーは彼を除くと名人と八一しかいないので、実績だけでいえばその二人と同等と言って良いでしょう。
今回にて八一が「帝位」のタイトル挑戦者決定戦に出場することが判明し、順当に行けば於鬼頭さんとも対決することになります。
名人に次ぐ実力を持つ二人の天才の戦い。どうなるんでしょうね?
名人VS姉弟子のフラグが立ちました
今回印象的だったのは、最強の棋士である名人が姉弟子と対局したいと言ったことですね。
名人といえば八一が5巻の竜王防衛戦で対局することになった男であり、その圧倒的な実力の前に八一は絶望してしまいました。
ボスキャラとしての圧倒的な風格を持っており、読んでいる時に私は「こんな奴どうやって勝つんだよ!」と思ってしまいましたね。その時は八一が竜王のタイトルを失冠をするのではないかとも考えていました。
おそらく私同じようなことを思った人も多いのかと思います。
自分が国民栄誉賞を受賞した会見にて、自分の賞のことを先人たちの偉業の後追いだと述べ過小評価したのちに、姉弟子が「女性がプロ棋士になる」という夢を道無き道を進んでいるすごい人間だと言っていました。
あの最強の名人が姉弟子を自分よりも優れた偉業があると言っているのです。
姉弟子はまだプロ棋士になるという夢は叶えていませんが、このシーンにて彼女の努力が報われたような気持ちになり、とても嬉しくなりましたね。
5巻にて八一と名人との戦いはとても面白く、読者全員をハッピーにしました。
そして今回は姉弟子に嬉しい言葉をかけて幸せな気持ちにしています。
登場しただけで人を幸せにする男、名人。
名人は将棋の実力、キャラクター性などが高く、素晴らしい人間だということを改めて痛感しますね。
今回名人が姉弟子と戦いたいと述べたことにより、姉弟子VS名人の対決フラグが立ちました。
将棋星人に恋い焦がれた人間が、最強の将棋星人に挑む。
そんな熱い展開を早く見たいです!