今回は新海誠監督の最新作『天気の子』の感想記事です。
感想は書くかどうか迷いました。
映画版の『バクマン。』
— 量産型01号 (@Rshiro0001) July 12, 2019
・夢を追う少年の物語
・挫折
・恋愛
・友情
人生というドラマに必須な要素がたくさん詰まっているので、超感動できます。 漫画版…
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ですが、うちのブログの読者に映画好きの方がいるようだったので、この記事を書くことにしました。
このブログ、漫画とライトノベルの記事がメインなのに、そのことがあまり質問されないのは何でしょうか?
『君の名は。』自体、私がブロガーになるちょっと前に公開された作品だと記憶しています。
確か公開1週目に見に行ったのですが、当時はここまで人気が出るとは思っていませんでした。すげーよRADパワーちょーすげー!
またブロガーとして書いた3本目の記事が『君の名は。』の番外編『君の名は。 Another Side:Earthbound 』だった記憶があります。
なお2年ほど前に、記事を70本ほと非公開にしようと思ったら、誤って削除したというミスを犯してしまいました。
その上、高校生時代に新海誠監督の最高傑作『秒速5センチメートル』を見て、そのラストに驚かされました。
その衝撃は今まで見た映画の中で5本指に入るものであり、今でも忘れることができません。
そんな感じで感想を書いていきます。
『天気の子』のあらすじ
起承転結でざっとあらすじをまとめるとこんな感じでしょうか?
自分でまとめてあれですか、映画を観た人じゃないと理解できないのかなと思います(笑)
RADの音楽がより世界観にマッチしている
RADWIMPSと新海監督は『君の名は』でコラボした相手同士でしたね。
ここで私のRADに関する思い出話を語っていこうと思います。
彼らのことを知ったのは高校生の頃。
当時BUMP OF CHICKENにはまっていた私は、インターネット上で「 BUMPにに似ているバンドがある」と聞き、RADのことを知りました。
それで初めて効いた曲が「おしゃかしゃま」という曲です。
最初は「なんだこの曲…」と思い、困惑したものの、何回も聞く内にギターの演奏能力と、歌詞の世界観にはまっていきました。
音楽も歌詞も最高に尖っていて、まさにロックを聴いているんだなという感じがするので好きです。
ちなみにRADは「前前前世」で売れたバンドではなく、その前からずっと大人気バンドでした。
ただTV出演の機会があまりなかったので、ロック好きではない一般の人には知名度が低かったのかと思います。
私にとってRAD=おしゃかしゃまのイメージが固まっています。
そんな中で『君の名は。』が公開されて「前前前世」が大ブレイクしました。
「前前前世」と「おしゃかしゃま」を聴き比べると、「前前前世」はミスチルやBUMPのような売れ線の音楽という印象が否めません。(別に私はミスチルやBUMPも嫌いではなく、正直RADよりも好きです。)
おしゃかしゃまのようなRADらしさが出ていなく違和感を感じました。
そんな私が劇場で映画を見て驚いたのが、作中の音楽からRADらしさが溢れて止まらないことです。
映画館で聴く音楽からは「おしゃかしゃま」同様のギターの高い音が響く、激しいものになっています。
音いっこいっこからRADらしさが伝わってきて、映画の世界に没頭するたびに「RADWIMPSのMVでも聞いているのでは?」という錯覚さえ覚えましたね。
音楽からRADらしさが伝わってきますが、映画の雰囲気は全く壊していませんでした。
むしろ前作『君の名は。』よりも作品に音楽がマッチしている感覚を強く感じ、より『天気の子』の世界に入り込むことができるようになったのです。
後で詳しく解説しますが、『天気の子』は美しいキービジュアルとは真逆の最高にロックなストーリーとなっています。
そんなストーリーにRADの最高にロックな音楽が合わさったらどうなるのでしょうか?
最高になるに決まっています!
本作のテーマが最高にロック!
『天気の子』のテーマは「未成年が弱者であること」
このテーマ自体を取り上げること自体は割と普通だと思います。
漫画では少ないのですが、映画やミステリー小説などはどんなジャンルでもこの事をテーマにした作品をよく見かけますし。
しかし新海監督が『君の名は。』ヒットの直後にこの作品を発表したのが異常。
『君の名は。』は音楽に『RAD』という、中高生に人気のロックバンドを招いたことがきっかけで、若者の間で爆発的に人気を得た作品。
ストーリーもテーマ性が高いというよりはむしろ、若者に受けそうなラブコメという感じです。
前作のラブコメ部分が評価された点を考えると、普通は同じような作品を作るのではないかと考える訳です。
そんな中で本作のような「未成年が弱者であること」をテーマにした作品を発表するなんて、相当勇気が必要なことだと思いますね。
しかも『君の名は。』の魅力に魅せられた中高生が映画館にやってくる訳ですよ。
そのことが想定される中で「未成年が弱者であること」というテーマを突きつけるなんで、最高にロックです。
未成年だから苦しい生活を強いられる
俺たちは若いせいでこんな生活を”強いられているんだ”
作中終盤、帆高と陽菜、そして凪は警察から追われるようになってしまいます。
なので3人は警察から逃れるために逃走生活を送ることになりました。
その初日。帆高たちは未成年だという理由で空いてるはずのホテルに入れてもらえませんでした。
帆高は家出少年。陽菜の親は死亡しており、大人に頼れなく自分の力で生活費を稼ぎ生きていかなければいけません。
帆高はバイト先をみつけるのに困難し、陽菜はハンバーガーショップの仕事をクビになってしまいます。
二人は生きるためにお金が必要なのにも関わらず、未成年であるが故にまともに仕事につけませんでした。
帆高と陽菜は世界を変えたが信じてもらえない
本作の冒頭にて帆高と陽菜は世界の仕組みを変えたと言っていました。
それは本当であり、作中後半にて帆高は生贄として天に行ってしまった陽菜を助けたことにより東京は雨が止まない街になってしまいました。
そのせいで街の地形は3年で大きく変化してしまい、元の生活に戻れない人も出てきます。
天気の子のアルバイトを頼んだおばあちゃんなんて、3年前は大きな家に住んでいたのにも関わらず、マンションに引っ越すことを強いられていましたし。
帆高は自分の陽菜を助けたいというエゴのために東京の街を変えてしまったことを申し訳ないと思っています。
しかしそのことを大人たちに話して全く信じてもらえません。
- 仕事に就けない
- 世界を変えたことを信じてもらえない
『天気の子』は『君の名は。』で新海監督を知った中高生をターゲットにしています。
それにも関わらず、映画を見にきてくれたはずの中高生は無力だということを作中で突きつけるのです。
こんなこと普通の映画監督はやらないでしょw
そのような点が最高にロックでした。
作中にて未成年であるが故に生きるのに苦労する帆高たちを見て、東京という街、日本という国は大人のために出来ており、子供には優しくないことが痛いほど伝わってきます。
それを見て、日本という国の闇を垣間見ることができ、親とうまくいっていない子供は生きることがほぼ無理ゲーだなという事実を再び認識させられました。
最後に
今回は『天気の子』を見た感想を軽く書いていきました。
いかがでしたか?
質問箱に映画のことを投稿したあなた!この記事の感想をお待ちしています!
RADWIMPSの手がけた音楽は、前作『君の名は。』よりも尖ったものばかりであり、彼らの良さがものすごく出ていました!
その音楽も『天気の子』という作品を崩さず、むしろその世界をより楽しめるようになっており、聞いていてワクワク感が止まらなかったです。
また本作の「未成年は無力である」というテーマは、『君の名は。』の監督が生み出したものだとは思えなく、新海監督が最高でロックであることを証明しています。
『天気の子』は最高にロックでした!
もう最高です!
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